個人消費 consumer spending 2004 8 14
個人消費に元気がないのは、
いや正確には、個人消費が落ち着いているのは、
現在の経済が、中年主導の経済となっているからです。
あるいは、少し高齢者主導の経済となりつつあるからです。
こうした消費者が中心になると、
衝動買いは少なく、慎重に商品を選ぶことになります。
要するに、消費において、無駄遣いは少ないでしょう。
その結果、消費に勢いがなく、落ち着いたものになります。
現在、日本の人口は減少していませんが、
人口の中身が大きく変わっています。
子供や若者が減少し、中年や高齢者が中心となりつつあるのです。
子供や若者が中心の経済は、活動的で成長的なものとなりますが、
中年や高齢者が中心の経済は、どうしても落ち着いたものになります。
今後の社会は、中年主導の経済から高齢者主導の経済となりますので、
経済成長も、落ち着いて、穏やかなものとなるでしょう。
企業活動においては、
勝ち組と負け組が、はっきりしてくると思います。
人口増加社会においては、
パイが増えていくことになりますので、
多くの企業が勝ち組で、負け組は少数となります。
しかし、少子高齢化社会では、
限られたパイを奪い合うことになりますので、
勝ち組と負け組に分かれていくことになります。
さらに、人口減少社会では、
減少していくパイを奪い合うことになりますので、
少数の勝ち組と多数の負け組となります。
これからの時代は、「経営者の時代」となるのです。
今までの社会は、人口増加社会でしたので、
商品を作れば売れるという時代でした。
こういう時代は、誰が経営者になっても成功しました。
要するに、年功序列によって出世した経営者で十分だったのです。
しかし、これからの時代は、企業戦国時代となります。
企業の舵取りが重要となってきます。
つまり、経営者の実力が試される時代となるのです。
企業戦国時代に、年功序列で経営者を決めている企業は、淘汰されてしまいます。
こうした企業は、企業戦国時代を生き残ることはできません。